映画『大日本人』はよくわからない

Posted at 07/06/02 Comment(21)» Trackback(0)»

ダウンタウン・松本人志監督の映画『大日本人』を見てきたんですが。いやー、これはどうなんだろう。ネット上で感想、批評を書こうと思ってる人はけっこう困るんじゃないですかね。何と言ったらいいのやら、って感じで。

よくわからなかった、と私はあえて正直に言いましょう。監督がどこをおもしろがっているのか、どこで笑わせたいのか、あんまりよくわからなかった。プロの映画評論家だったらこういうことを言うのは勇気が要るんでしょうけど、私はあえて素直な感想を言いましょう。わからんものはわからん。以下、気付いたことを箇条書き。多少ネタバレの部分は伏せ字で。

・映像面で言うと、CGにはえらい金がかかってるんだろうなあ、という気はした。たとえば、『ごっつええ感じ』『ビジュアルバム』のコントでは、どうしても予算の都合上だか何だか、映像が安っぽく見える場面がたびたびあったんですが、今回はそういう隙はあんまりなかった。ある程度まで上限なく金をガンガンつぎ込んでいたんだと思う。たぶんね。

・前フリが長い、というような前評判を聞いてたんですが、実際には、長いというより、ほぼ全編が前フリになってるみたいな感じですね。いわば『頭頭(とうず)』に近い。ラスト直前でグンと加速して、急発進してそのまま終わる。ただ、そのときに観客が連れて行かれる地点というものが、すごくぼやっとしてると思う。『頭頭』の方がまだわかりやすいのでは。

・「吉本興業の芸人が意外とたくさん出てい」て、それはさすがに吉本興業が総力を挙げて手がけた作品なんだという感じがした。

・いわゆるヒーローモノのパロディーみたいなことになっているので、ヒーローモノとはこういうものである、こういう約束事のもとに成り立っている、という基礎知識がないとあんまりピンと来ないのかなあ、という気もした。個人的に、その手のものにあんまり思い入れがないもので。だから余計によくわからなかったのかもしれない。

・この映画の設定が何に近いかというと、私なんかは『キン肉マン』をパッと連想しますけどね。あの作品がもともと『ウルトラマン』のパロディーだった、という意味合いも含めて。共通点は多い。

・館内で爆笑は一度も起こらなかった。ちょいウケが2、3回。とにかく静まり返ってました。2回以上見るとますますおもしろくなってくる、なんてことを言う批評者もいたけど、いや、そうかな? ほとんどの人は二度と見ないんじゃないかな。

・この映画を万人におすすめできるかと言われたら、もちろん、おすすめはできません。普通の人は「金返せ!」って言うと思う。世間の評価も低そう。これからネットを中心に悪評がガンガン出回りそう。

b.gif←大日本人だよ

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"映画『大日本人』はよくわからない"へのコメント

CommentData » Posted by MEGWIN at 07/06/03

見るのはやいな~
他2本つれてってくださいよ

CommentData » Posted by あきた at 07/06/03

ウンコを投げないで下さい!

                        ウンコを投げないで下さい!

CommentData » Posted by ラリー at 07/06/03

>> MEGWIN氏
他2本って何?
>> あきた氏
初期のキン肉マンのギャグはけっこうおもしろいよね。

CommentData » Posted by Mr.T at 07/06/04

私は福岡在住で初日に観に行きましたが、劇場は満員で大爆笑の連続でしたよ。
東日本人より西日本人の方によりウケるかもしれませんね。

CommentData » Posted by 匿名 at 07/06/04

大阪ではかなりウケてましたよ。
大阪の梅田という場所にある映画館で見たのですが、ほぼ満員で、みんなかなり笑ってました。爆笑はあまりなかったですけどね。

CommentData » Posted by 連弾 at 07/06/05

僕が見た映画館では結構受けていましたよ。
ただみんな笑える部分を無理矢理探しているという感じでした。
ちなみに終わった後、「これじゃあカンヌでは受けないだろうね。でもそれでもいいと思う」みたいな感想を言っている客が多かったです。

CommentData » Posted by ラリー at 07/06/08

皆さん、レポートありがとうございます。「笑える部分を無理矢理探している」という感じはとてもよくわかる。そういう雰囲気って本当は、お笑い観賞の態度としては不健全な気がするんですが、今回の場合は世間でもメディアでも妙に盛り上がってしまっただけに、やむを得なかったのかもしれません。

CommentData » Posted by たけなが at 07/06/08

おれは好きですよ、こういうの。ないものをさもあるかのように構築していく作業。
頭頭のころより金がかかっていてさらにその世界をゆつくりこむことに成功していると思います。
まあ問題になるのは終盤のことだと思いますけど、ああいうのが嫌いじゃないんですね俺。ただ彼らである必要があったのかどうか。

CommentData » Posted by よしなり at 07/06/09

今日観てきました。
予想以上におもしろかったが、やっぱり松っちゃんの作品は一人でニヤニヤしながら観るに限るね。DVDが出たら、何回も同じシーンを観てしまうだろうな....

CommentData » Posted by 3141 at 07/06/10

人間の不完全な部分、悲しい部分、哀愁漂う部分、そういうところが悲し面白いということ。としか捕らえようがなかった。
私は終始「悲しいな~」といいながら笑ってました。
ネタバレはまだあまりしないほうがいいでしょうから、書きませんけど、面白い部分は十分にありました。
最後のほうにものすごくフリの効いたオチがあったんですが、思いのほか笑わないんですよね。周りの人。

CommentData » Posted by 匿名 at 07/06/10

今日みにいったんですが、大阪の堺の映画館では、すでに、4分の1しか席がうまっていません・・・
映画のコメントは「・・・」に尽きます。

CommentData » Posted by 馬場と申します。 at 07/06/11

 始めまして。
 今日観ました。
 この映画、僕は凄く分かり易くて、ほんまやりたい事を真剣にやってんなぁって感じで、感心しました。
 政治的な意味とか介護問題にメスとかそんな評価はどうでも良くて、レギュラーを何本も持ちながら、ようこんなアホな事考えてるなと再度僕は感心しました。

 僕はこの映画91点くらいはあると思いますよ。
 ちなみに大阪のなんばの劇場はほぼ笑い0でした(笑)僕と、斜め後ろのおっちゃんくらいです。最初から笑ってたのは。

CommentData » Posted by ドラ5 at 07/06/11

そんなに分かりにくくない内容だと思うのですが。全体的にドキュメンタリーたっちでおっさんを身近な笑いで描いてたかと。給料や身内、マネージャーのピンハネに離婚相手に対しての見栄なんか笑うところ結構ありませんでした?獣との戦闘はコントで分かりやすく笑えたし。外国の方が分からないのは納得できるけど、日本人なら分かるようなものが多かったと思いますが。

CommentData » Posted by ラリー at 07/06/11

> たけなが氏
最後にぶっ壊してるのはもちろん意図的なものでしょうね。しかし、それにしてもあの壊し方はどうなの、という説は私以外の人のレビューを見てもかなり根強いみたい。
> よしなり氏
> やっぱり松っちゃんの作品は一人でニヤニヤしながら観るに限るね。
よう分かります。松本作品はちょっとしたところで延々とニヤニヤ笑えるのがいいんですよね。
> 3141氏
> 人間の不完全な部分、悲しい部分、哀愁漂う部分、そういうところが悲し面白いということ。
そうですね。松本はそういうのが好きなんでしょうね。
> 匿名氏
> 映画のコメントは「・・・」に尽きます。
よう分かります。評価に苦しむ映画です。
> 馬場と申します。氏
はじめまして。「政治的な意味とか介護問題にメスとか」がどうでもいい、というのは同意。そういうのはあくまで後付けですからね。それにしても、大阪の劇場でも笑いゼロだったとは。まあ、無理もないか。
> ドラ5氏
個別の笑いどころはわからなくはないんだけど、全体を通して見終わったあとの「おなかいっぱい」という満腹感がなかったんですよね。散漫な印象を受けました。

CommentData » Posted by なおみつ at 07/06/12

ここでのご意見をみてから、「大日本人」をみにいきました。
とくに、「よくわからなかった」とか「ほぼ全編が前フリになってるみたいな感じ」というご意見を参考にして、見てみました。
だから、そんなに期待せずに見れました。

そうして見た結果、けっこうおもしろかった!
わたしがみた大阪梅田の劇場では、爆笑はなかったものの、
けっこう(クスクスという)笑いがおきてました。
とくに、松本人志が演じる大佐藤の大阪弁なまりの東京弁で話すさまが、
とぼけてるみたいで、笑えました。(とくに関西人は、この空気感とか間がおもしろいと感じる人はけっこういると思う)

以下に映画「大日本人」の印象を書きます。

「主人公の哀愁のただようヒーローもの」という意味では、「ウルトラマン」という
よりも、「新世紀エヴァンゲリオン」のコント(おっさん)版みたいなもののように
感じた。
しかしビジュアル的には「不動明王」のようなものを連想させる。
主として、「松本人志のシュールな笑い」を表現したかったんだと思うが、
設定のうえでもビジュアル的にも、かなり「日本社会」を意識しているように感じた。
とはいえ、映画そのものがボケてるような映画だから、
いろんなツッコミ(批判)があるだろうということは、容易に想像がついた。

CommentData » Posted by ラリー at 07/06/13

感想をありがとうございます。私が見たときもクスクス笑いはそれなりにありました。「映画そのものがボケてるような映画」だという指摘はその通りだと思います。問題は、どこまで意図的にボケきれたか、ということで。私が見た限りでは、松本本人の問題ではなく、まわりのフォローが足りなかったんだと思います。このことはまたいずれ書こうかな。

CommentData » Posted by みゆう at 07/06/28

はじめまして。
大日本人の評価を知りたくて、こちらにたどり着きました。
わたしは昨日みたのですが、感想は・・・。
ものすごく、ストレートに、おもしろかった!です。
わたしと友人は最初からずっと笑って観てました。手をたたいて笑ったこころも何度もありました。
なので、どうして、よくわからないとか、評価が難しい、とかいう意見があるのか、その方が不思議なのです。素の気持ちとして。。
わたしは、もう一回劇場でみたい!と思っています。 
ちなみに、大阪なんばの劇場でみました。結構みんな笑ってるな、と思って観てて、客電ついてからみたら、「こんなに人おったんか!?」って思いました(笑
つまり、大阪でも、少なくとも昨日は、それほど笑っていなかったと。
おそらく世代にもよるのかもしれない。ごっつ観てなかったりとかしたら、大分違うかなあ。と思いました。
でもわたしは誰がなんと言おうと大好き。松ちゃんかっこいい!ありがとう!って言いたいくらいです。
ではでは、テンション上がったままで、長々失礼致しました。

CommentData » Posted by ラリー at 07/07/03

おもろかったですか、そりゃよかった。私の印象では、素直に見たら素直に楽しめるのかもしれないけど、とても素直には見られないような肩ひじ張った仕掛けが随所にほどこされていて、それがちらちら気になって落ち着かない、というような感じでした。たぶんひねくれすぎですね。笑

CommentData » Posted by 匿名 at 07/08/01

私は、名作とおもいます。私の考えは以下のとおり
松ちゃんは、お笑い映画といっているが、心で真に受けている私たちを笑っている。要は自分を笑わすお笑い映画である。彼は多分「俺の本当の意図を分かっている奴はおらんやろ」と。私は、ふとそう思って、改めて映画の場面を考えてみた。そしたら彼のメッセージがわかった。人はかっこよくなろうとしても、自分の思ったようになれない。理想と現実は大きな差がある。ストーリーもそうだけど、映画自体でもそれを見せ付けてる、まことに、緻密な計算された映画である。例えば、劇中で、「ここからは実写版です」のところ。普通考えたらあれはいらない。
かっこよく終わろうとすれば、最後に無理やり巨大化された後、中村マサ俊のメロディーに乗って、爺さんと二人で強敵、獣に立ち向かって終わればよかった。
これは,誰でも思う。それをわざわざ、注意警報を鳴らしてここから先を見てといわんばかりにブサイクな終わりかたをしている。まっちゃんの「そんなうまいこといくかえ」というこえがきこえてきた。すなわち一貫してこのテーマで作っている。
一つ一つシーンも実に計算している。その例を2,3挙げます。
1.髪の毛が長いのは、電流を浴びてそれを逆立てるため・
2.棍棒で戦うのは、現在の日本の無力さ
3.最後のアメリカンヒーローとの会話とその家族
  父親が「ぜひぜひ」と馬鹿の一つ覚えのように言っているのが、日本との表向きの友好的な外交、息子が日本に対するタカ派、母親が保守派
その前の、北朝鮮をパロッた獣との戦いで、赤ん坊でも武器にするアメリカの非常さと、とどめのビームを打つときに日本があってもなくても影響しないというところと、それでも父親は表向きに「ぜひ」を繰り返す。
4.最後に取って置きは、お分かりとおもうが、まっちゃんが返信するときの意味のない装束とその後被せる紫のテント、これが巨大化したときのための大日本人サイズのパンツですよね~。
獣もすべてみんな意味がある。老人、性、子育て、暴力、ファッションなど、
まだまだ、小道具ひとつにもこだわりだらけ、書けば切れがないので、この辺で。
とにかく、私は、果てしなく奥深い映画と思いました。松ちゃんおそるべし・・・・・・・。。。。

CommentData » Posted by ラリー at 07/08/02

長い感想をありがとうございます。

CommentData » Posted by あおい at 07/08/04

 「大日本人」、面白いと思いました。
 観た直後、松本さんはこの映画で「日本における社会問題」を言いたかったのかなと思いましたが、よく考えてみると、日本の社会問題を題材にした、笑いの
表現だったのかもと思い直しました。 そして改めて、松本さんは、お笑いのプロ
フェッショナルなのだなと思うのでした。
 映画の中の笑いの種類は様々で、複雑なものでした。
中でも、わたしが面白く感じた笑いは、「自分が死んだら誰が祖父を看るのか。
だから、自分は死ねない」と言っていた主人公の大佐藤が、祖父にした仕打ち
でした。結局、大佐藤も、他の人間と同じくデリカシーがなかったのです。
 他にもいろいろ言いたいことはありますが、わたしは、この映画を観て、ますま
す松本さんのことが好きになりました。これからも、がんばって欲しいです。
 

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