グワシの意味がわからない人たち
Posted at 08/03/15 PermaLink» Comment(0)» Trackback(0)»
今さらですが、この件で、なぜあの人たちは裁判まで起こしたのかということについて、まったく根拠のない推測をすると。
たぶんあの人たちは、「楳図かずお」に「アタマのおかしい人」という意味を与えたかったんだと思う。意味不明なものが目の前にあることに耐えられない、という人がたまにいるのだ。
楳図かずおは、社会人としてはまったく意味不明の存在だと思う。あんな服を着てあんな家を建てて平然と生きている71歳の爺さんなんて、世の中にはあんまりいない。でも、アーティストという枠の中で見れば、あれはそんなにおかしなものではない。むしろ、ああいう感じだからこそおもしろい、というふうに思われるだろう。
たぶん楳図かずお邸の近所に住んでいる人たちも、たいていの人は彼を許容していただろう。近所に変わった人がいる、でも、実害はないし、おもしろいから別にいいよね、ぐらいの感じで。
ところが、ごく一部の人で、楳図かずおの意味のなさに耐えられない、という人がいる。なぜあの人はあんな家を建てる? なぜあの人はあんな服を着ている? なぜあの人はあんなマンガを描いている? 自分の視野の中に意味のないものがあることにガマンがならない。繰り返す日常に溺れるあまり、意味のズレを許容できない。
そしてあの人たちは、意味の物語を捏造した。意味のないものに無理矢理意味をこじつけた。
「楳図かずおはキチガイだ! あんな家は建てられるべきではない!」
昨年末の『ガキの使い』の「笑ってはいけない病院」では、楳図かずおが落とし穴に落ちていた。たいていの人はそれを見て、何も考えずにただ笑う。バラエティー番組の世界では、意味があるかどうかよりも笑えるかどうかの方が重要なのだ。
意味にすがりつくことであの人たちが陥っている落とし穴は、ずっと底が深く、抜け出すのも難しい。あの人たちには楳図かずお先生に代わって「グワシ」という言葉を捧げます。「グワシって何?」とか言わないでね、もう。
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