『Kitano par Kitano』はビートたけしの公式見解集
Posted at 10/08/03 PermaLink»
フランスのジャーナリストが書いたビートたけしに関する書籍『Kitano par Kitano 北野武による「たけし」』を読みました。たけしの著書や彼に関する本はこれまでにたくさん読んでいるんですが、この本はそれらのどれにも似ていない。その最大の理由は、ここでフランス人ジャーナリストを相手にたけしが語っていることが、彼の公式見解だからだと思う。
普段の彼の発言内容の多くは、江戸っ子特有の照れや芸人然としたウィットから来るひねりやねじれを含んでいる。いわば、笑いを取ったり議論を喚起するために、あえて挑発的なことを言ったり、気取った物言いをしたりする、ということだ。
だが、この本にはそれがない。フランス人という異文化に属する聞き手のフィルターを通すことで、たけしはいつになく率直な調子で笑い、映画、政治、女について語っているのだ。いわば、これはたけし本人が認めた「公式見解」のようなもの。
ただ、ここに書いてあることがすべてたけしの本音なのかというと、必ずしもそうではないだろう。これはあくまで、ジャーナリストのミシェル・テマンという一個人の目線から見た彼の姿にすぎないからだ。
まあ、要するに、「バカヤロー」も「この野郎」も「ジャンジャン」も一切言わないたけしが、妙に新鮮で面白いってこと。この人、まだこんな顔があるんだ。
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